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儲かる球団運営!広島カープに学ぶ

2015年05月19日

前回の記事ではプロ野球チームの収益力をまとめましたが、親会社を持つ球団の決算を見ても実情はうかがい知れないものでした。

そこで、唯一親会社を持たない球団、広島カープを詳しく分析することで球団運営を数字で語ってみたいと思います。

市民球団という幻想

初めにカープの資本構成を解説すると、最大株主が自動車メーカーのマツダで3分の1超を持ち、さらにマツダの創業家一族が残りの株式の大半を保有しています。これでは市民球団というイメージとは異なるものと言え、実質的にマツダが親会社と言えるのでは?と思いますが、マツダはカープ球団を子会社にしていません。有価証券報告書を見ると、カープ球団の位置づけは『持分法を適用していない非連結子会社及び関連会社』となっています。

『持分法を適用しない非連結子会社及び関連会社』って何?

分解して解説すると、

持分法・・・親会社が株を持っている会社を連結決算に含めるかどうかのの判断基準で子会社のように『株を通じた支配』とまではいかないけれども『株を通じた影響』はあるとするものです。

持分法を適用しない・・・通常、20%以上株を持っていると持分法適用会社とされますので、カープ球団も普通に考えれば持分法適用会社なのですが、会計上の重要性が低いことを理由に適用しないこととなっています。

重要性が低い・・・親会社の業績に与える影響が少なく、役員の兼任などがない、また金銭の貸借などの関係がないことを満たした場合、親会社にとって重要性が低いと判断されます。

この判断にはマツダの決算を監査している監査法人が監査証明というお墨付きを与えていますので、カープ球団はマツダの企業イメージには寄与しているものの、会計上は『重要ではない』という見方をしたということでしょう。だからといってまったく支援関係がないという証明にはならないのですが、他球団のように選手年俸の赤字を補てんするために数十億単位の金銭支援を行っているとマツダの企業規模といっても流石に持分法の適用にはなると思いますので、マツダからの経営支援はほぼ無いと推定されます。

広島市との関係

広島カープの本拠地のMAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島は球団の所有物ではなく、広島市の所有物です。球団はあくまで利用料を支払って球場を使用します。ですから、利用料さえ支払えばアマチュア野球やイベント・コンサートなどに使用されることがあります。平成26年度の施設利用実績を見ても、プロ野球と同じくらいアマチュア野球が開催されています。

アマチュアが利用する際の料金も公示されており、例えば草野球をMAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島でやりたい!と思ったら最低料金なら15,000円弱で利用できます。東京ドームを利用しようと思ったら350,000円以上かかることを思うと破格の安さです。

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